大暴落で配当利回り30%!BDCを時価総額ランキング25、PBR, 配当利回り,レバレッジ率,暴落率を徹底比較!
ARCCってなんでそんなに高配当なの?配当の継続性はあるの?
Ares Capital Corp. ARCC はBDC(Business development companies )であり、米国において中堅企業や新興企業等の事業を金融・経営面で投融資する投資会社のことです。
中小企業への融資や投資を行うので、当然、アメリカの景気後退時には弱いと市場では考えられた結果リーマンショックの時に株価はめちゃくちゃに売りたたかれています。
株価はARCCも破綻するという織り込みかたをしています。
ただし実際にはそれほど会社自体にはダメージはなく2009年3月まで配当を0.42ドル支払っていたのが、2009年6月からは0.35ドルに減る程度で済んでいます。
0.42ドル→0.35ドルなので−16.6%減になります。
0.42ドルから0.35ドルへの減配というは痛いっちゃ痛いんですけど、リーマンショックの衝撃に比べれば大したことがない感じです。
リーマンショック時株価は無残に大暴落
リーマンショック時ARCCの株価は70%~80%もの大暴落をしました。
2007年2月の20ドル、2008年9月の10ドルから、2009年3月の3.1ドルまで暴落しています。
市場はARCCの破綻を織り込んでいる感じですね。
結果としてARCCは破綻することもなく、0.42ドルから0.35ドルへ減配しただけでした。
この暴落時にARCCを購入していれば、年利数十%の配当を受けることできていることになるので、チャンスを逃したくないですね。
ARCCに投資できるのは楽天証券かマネックス証券です(残念ながらSBI証券では取り扱っていません)。
ARCCは発行済株式数を増やして(増資を繰り返して)、保有債権を増大している
年 | 百万株 |
2018 | 426 |
2017 | 425 |
2016 | 314 |
2015 | 314 |
2014 | 305 |
2013 | 267 |
2012 | 230 |
2011 | 205 |
2010 | 177 |
2009 | 102 |
2008 | 90 |
2007 | 68 |
2006 | 44 |
2005 | 23 |
2300万株(2005年)→ 4億2600万株(2018年)
と約20倍にまで発行済株式数を増加させています。
ARCCの時価総額の推移
ARCCの時価総額はリーマンショック直前に11.7億ドル(2008年9月)をつけて、2009年3月に3.3億ドルまで70%時価総額を減らしています。その後、2019年9月には81億ドルを最高値としてつけています。
ARCCが実際に行なっているビジネスは?
ARCCのビジネスがどんなものか理解しないとリスクを測るのは難しいと思います。
簡単にビジネスを紹介しておきます
ざっくりとARCCの財務を分析してみると
マネックスのサイトからARCCの財務データを取ってきました。
ARCCのビジネスモデルは基本的には金貸しなので、そんなに難しく考える必要はないと思います。
総資産➗純資産
の倍率を見れば、どれぐらいレバレッジをかけて、この益利回りを実現しているかが理解できます。
総資産は借金も含めた資産で、純資産は総資産から負債を引いたものです。
製造業とかだと、売ったら二足三文の設備とか建物とかも資産に含まれるのですが、ARCCのようなビジネスモデルだとほとんどそういった資産はないので、シンプルに総資産➗純資産でどれぐらいレバレッジを効かせているかがわかります。
ARCCのレバレッジは1.7~1.8倍
まとめると、投資家から集めた資本をもとに銀行から資本の70〜80%を借入してきて中小企業に貸出すということですね。
貸出し先が破綻などして、債務不履行になると大変です!
リーマンショック時に大暴落したのは、破綻の連鎖が続いて、不良債権が大量に発生して、ARCCも破綻すると考えられたからです。
ARCCが債務不履行案件で被った損失はどんなもん?
実際にARCCが貸し出した債務が不履行になってしまったケースではどれぐらいの損失を受けているのでしょうか?
そこがわかれば、最大損失が見えてきそうです。
なんせ、リーマンショックをほぼ無傷で乗り切っているわけですから、損失がたいしたことがなかったことは想像できます。
ARCCが債務不履行によって受けた損失はどんなもんかというレポートです。
債務不履行に陥った案件において色々なシナリオが考えられます。
- 債務不履行になった会社と共に頑張って損失を最小化したケース
- 債務不履行になった会社の実質経営者として立て直したケース
- 債務不履行になった会社を売っぱらって資金を回収したケース
- どうにも行かなかったケース
2004年以来で全投資案件1000以上のうち、49の案件で債務不履行になったけど、どうにもいかなかった13案件でのみ損失を出していて、49案件すべてで見れば、貸出額or投資額に対して回収率は102%だったと報告しています。
つまり債務不履行におちいった案件でもトータルで見れば、2%の利益を得ていたということです。
かなりうまく損失を防ぐことに成功しているということですね。
2004年からなので当然リーマンショック(2008年)からの世界的な大不況を乗り切ってこの成績です。
高配当はめちゃくちゃ魅力的。結局ARCCに投資して大丈夫か?
ROEが11.75なので、1.8倍ぐらいのレバレッジをかけているので(11.75/1.8=6.5)、平均金利6.5%ぐらいの金利で、アメリカの中小企業にお金を貸して、ちゃんと返してもらえるのか?
そういうビジネスならあなたはやってみたいと思うのか?
そういうことですね。
現在、ARCCの指標は、
PER 10.64
PBR 1.07
です。
PBRは1.0倍以下の時に買いたいですね。
PBR 1.07倍だと7%ぐらいこのビジネスにプレミアを払っている感じになっちゃいます。
まとめ
株式市場大暴落時にはARCCは連れ安しがちなので、果敢に購入して行きたいですね。
暴落時に購入できれば超高利回りを実現することができるので、かなりオススメです。
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米国BDCに投資したいなら楽天証券かマネックス証券
ARCCを含む米国BDCを購入できるのは楽天証券かマネックス証券です。SBI証券では購入できません。
米国株だけで言えば、マネックス証券のTradeStation(トレードステーション)はかなり使いやすく、米国株価情報もリアルタイムです。
SBI証券や楽天証券は米国株価情報が20分遅れです。米国Yahoo Financeなどを見ながらトレードする必要があるのでなんだなという感じになります。
というわけで、私は米国株に関してはメインでマネックス証券を利用しています。
ただし、日本株も全部一つにまとめたいという方にはなんだかんだいって楽天証券がオススメです。
楽天証券は楽天経済圏と深くつながっていて、使い方によっては便利でお得です。
ただ米国株取引という点では、得られる米国株価情報がリアルタイムではないなどマネックス証券に劣る点があります。
まとめるとこんな感じです。
マネックス証券
メリット
- 米国ドル購入の為替手数料が0円というキャンペーンをここ1年ぐらいずっとやっている(楽天証券は1ドルあたり25銭かかる)
- 米国株の取引手数料はマネックス 証券・楽天証券ともに横並び
- 米国株取引に使うトレードステーションが使いやすい
- 米国株価データがリアルタイム
デメリット
- 日本株取引の手数料は割高
- 米国株以外の取引をマネックス証券で行うメリットを感じない
楽天証券
メリット
- 楽天証券を利用して、簡単な条件を満たすと、楽天市場でのお買い物に1%ポイントが追加される
- 楽天経済圏を利用している人にとっては資金移動など色々と使いやすい
- 日本株の手数料は最安圏(米国株取引手数料に関しては楽天証券・マネックス・SBI証券と横ならび)
デメリット
- ドル購入時の為替手数料が1ドルあたり25銭かかる
- 米国株価情報がリアルタイムじゃないので、使いにくい
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